3月に入って、学年末考査も終わり、成績処理に追われ、卒業式に向けて忙しくなるシーズン。自分が初めて見た子たちが卒業する。そんな時期。何回も言っているように3年生は本当にキャラが立っていて、明るい。正直すごく思い入れがあるわけではないが、それでも卒業してしまうのかという気持ちになる。自分が生徒だった時の1年のスピードよりも桁違いに1年が過ぎていった。そんな感覚。

 

 部活もそろそろ卒部会を考え始めるころだった。ぼんやりと遠山先生と相談をして、2,3年生が登校する13,14,15のどこかでやろうという話になり、3月の予定を出す時点で14に仮決定し、みんなに伝えた。それで何事もなく終わるはずだった。

 3年生の一人から来れないという連絡が入る。友達とご飯の約束があるそうだ。自分は正直伝えた予定を後から変更するのが本当に苦手で(部員が相手でも申し訳なくなってしまう)、他の日付にするのが嫌だった。だが3年生のための卒部会。3年生がそろわないのは話にならないと思い、元部長に3年が揃う日はあるか聞いた。

 「13,14,15だとなさそうです。」とのことだった。遠山先生にも相談をする。

 全員が学校にいるその三日間で5人が揃わないなんてありえないだろ。ここでそれを許すと来年からもそういう空気になりかねないよと少し怒られた。卒業式後の日程でも提案をしたが、13,14,15でそろわない奴らがその他の日付で揃うわけないと言われてしまった。元部長は予定を入れたその子が悪いから別に抜きでよくないですかと言い出す始末。でも自分は全員揃っていてほしい。かといって別日にすると現役部員が揃わないかもしれない。現役部員が揃わないとそれはそれで遠山先生に先輩を尊敬する気持ちがないとか言われそう。でも現役の顔を立てるために14日にすると3年生は揃わないし、唯一無理を言って揃いそうな13日にすると、今度は現役生が揃わなくなる、、、

という負のループを延々と回っていた。何度も何度も元キャプテン、予定のある子と話をした。誰も傷つかない選択肢はないものかと。苦痛だった。3年生からも、現役生からも、遠山先生からもすべての方向から板挟みにされている感覚。自分の決断力と計画性のなさが招いたものだが。

 元はといえば14日に予定を入れた3年生がいけない気がしなくもない。自分はどうしてこうもそんな立ち回りなのだろうかと少しだけ辛くなった。

 結果として13日に行うこととなった。1年生は一人来れないようだが、それ以外来れるならそこでやるしかない。来れない子に関しては最初から休みですと遠山先生にいうとその子が可哀想なので当日体調不良ということにしようと思う。気を遣いすぎかな。

 でも、今の子たちが悪く思われるのはそれはそれで嫌だから。仕方ない。

 来年はちゃんとに早め早めに予定を立てるようにしようと心に誓った。